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鉋(カンナ)の仕立て−刃をつける

1.鉋の仕立て−台をつくる
2.鉋の仕立て−刃をつける
3.鉋の仕立て−刃と台を合わせる
4.鉋の手入れ−刃線の維持

 鉋(カンナ)はまず台です。前ページで台を作りましたので、今度は刃をつけます。現在のカンナは、2枚カンナといって、削るための刃と逆目を止める裏金の2枚の金属部からできています。
 
 刃は左図のような形をしています。すぐに刃を研ぎたくなるのですが、その前に刃の表を平滑にします。

 市販されているカンナ刃は、完璧な平滑とは限りません。そこで金板という金属板のうえで、金剛砂という粉を使って、カンナの刃の表を研いで平滑にします。金剛砂も金物屋で市販している。

 金板は右下の図のようなもので、金属部分だけで市販されています。台は砥石の台と同じように、自分で作ります。台は金板を固定し、裏を研ぐのに都合がいいように、金板より若干だけ広めにつくります。

 金板のうえに金剛砂をひとつまみ、図のように撒きます。そして、金剛砂が流れない程度に、すこし水をくわえます。そのうえにカンナの刃をおき、5センチ幅程度の細木と一緒に、カンナの刃を握ります。

 金剛砂をすりつぶすように、徐々に力をくえながら、金板の上で刃を前後させます。このとき、金板とカンナの刃が平行になるようにし、刃先だけに力を入れてはいけません。あくまで刃の表を、金板にぴったりと密着させて、平らにすることです。

 カンナ刃をゆっくりと前後させていると、金剛砂が溶けだして、やがて水もなくなって金板が乾き始めます。ここで力を入れてしまうと、カンナの刃が必要以上に熱を持ってしまいますので、あくまでゆっくりと力を加減しながら、刃を前後させてください。

 左右の手に同じ力を入れて刃を前後させ、金剛砂がなくなり、水が金板からなくなったら、刃の表側を見ます。すると、刃先と両側の周辺部分だけが、今まで以上にピカピカに光っているはずです。
 
 ピカピカ光っている部分を、裏といいますが、この裏が刃の周辺をの字状に取り囲んでいれば、OKです。もし、刃の先端部分がピカピカにならず、鈍く光っていたら、もう一度金板のうえで金剛砂をつかって研ぎます。何回かやれば、裏は完全にピカピカになります。裏を平らにする作業は、裏金と合わせるために不可欠です。

 刃の表が平らになり、裏がピカピカになったら、裏金をのせてみます。刃と裏金を重ねて、机の上におきます。市販されていたときのように、刃先と裏金の刃先をあわせて、裏金の一方のすみを指で軽く叩いてみてください。

 カタカタ音がしなければOKです。しかし、カタカタ音がするようであれば、裏金の隅を叩くか削るかして、がたつきをなくします。万力にくわえて玄翁で叩いても良いし、グラインダーで削ってもOKです。裏金は切れ味には関係ありませんから、気軽に扱っても大丈夫です。

 裏金を重ねたまま、刃の頭のほうから、刃先を透かしてみます。刃と裏金のあいだが、ぴたりと付いていれば、申し分ありません。しかし、ここに少し隙間があっても、台に納めていけば付いてしまいますから、中央が少し透いているくらいでもOKです。

 ここまでの作業が終えたら、カンナの刃を研ぎます。<研ぎ>そのものは、砥石のところで詳述しますので、砥石の項を参照してください。

 刃が研ぎ上がったら、もう一度、裏金と合わせてみます。今度は、上から刃線を見ます。刃の先端の形と、裏金の形がおなじなら完了です。今の市販品は、刃線の調節は終わっていると思います。通常は、刃線は一直線のはずです。

 刃と裏金の関係は、裏金が刃先から髪の毛1〜2本程度、戻っている状態が正常です。右図ではよく判りませんが、とても微妙な間隔れです。
 刃先から裏金が離れすぎると、逆目が止まらなくなるし、あまり近づけると、カンナ屑が詰まってしまい、具合が悪いものです。この幅は台との関係もあり、最終的には、使いながら決めることになります。

 ここまで仕上げたら、次には刃を台に納めます。
 

1.鉋の仕立て−台をつくる
2.鉋の仕立て−刃をつける
3.鉋の仕立て−刃と台を合わせる
4.鉋の手入れ−刃線の維持
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