サーファー プロジェクト      建築用語集
No.00 問い合わせがあった No.01 敷地の状況 No.02 設計依頼と試案提示 No.03 試案の提示−その2
No.04 定例の打合せ No.05 天井と室内仕上げ No.06 仕上げ、地盤 No.07 地盤と基礎
No.08 床下の話 No.09 無垢材か集成材か No.10 建築確認申請 No.11 見積と施工者
No.12 請負契約と銀行 No.13 着工した No.14 プレカット No.15 根切り開始
No.16 コンクリート打設 No.17 基礎とヘルスコート No.18 上棟前の仕事 No.19 上棟した
No.20 屋根と筋違 No.21 中間検査 No.22 現場の年納め No.23 新年を迎えて
No.24 細かいところ−T No.25 細かいところ−U No.26 細かいところ−V No.27 細かいところ−W
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No.32 引渡し No.33 6ヶ月点検
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No.13 着工

 工事請負契約が結ばれたので、いよいよ着工である。
すでに地鎮祭をすませているので、もうとくべつな儀式はない。
位置の確認をして地縄にしたがって、地盤改良のための鋼管杭を打っていく作業から始める。
 
重機を吊り上げたところ


 地質調査によって決めた場所に、杭を打っていくのである。
木造住宅の杭といっても、長さは 3メートル、直径が10センチ以上もある。
杭を打つといっても、掛け矢を使って人力で打つわけにはいかない。
やはり機械の登場になる。

 この敷地は道路とのあいだに 3メートルの段差がある。
しかも、道路際には電線がたくさん走っている。
そこで、左の写真のようになった。
トラックに積んできた重機をクレーンで吊って、電線をまたいで敷地に下ろすのである。
写真の右隅にちょこっと茶色く見えるのが、ラフターと呼ばれるクレーン車である。

 重機のように重い物を吊って、電線にでも引っ掛けたらと心配するが、やはりラフターの運転手は専門だから、扱いが上手い。
たちまち電線を越えてしまったが、こうした作業はまったく心臓によろしくない。
ヒヤヒヤとひながら、ボクは何もできないので、手に汗を握るだけである。

  杭の頭が、基礎のコンクリートを直接支えるので、杭の高さの設定が重要である。
外周部はGL−400とし、中央はGL−500とする。
建物を中央をはしる基礎は、地上より地中のほうが大きいので、100ミリばかり下げたのである。
ここまでが監理者であるボクの仕事である。
このあとは、監理者は見ているだけで、何もできない。

 残った資材もすべて敷地に上がった。
杭の材料検査をして、杭打ち作業に入る
敷地に下りた重機は、杭を吊り上げて、つぎつぎと杭を打っていく。
打つといっても、ねじ込んでいくと言ったほうが良い。
左の写真は、杭打ちの最中を撮ったもので、こうして黒板を入れた写真で記録を残していく。

 杭は地中に入ってしまい、建物の完成後は見えない。
そのため、記録写真を残すことが、とても大切である。
こうした記録をもとに、後日、保証書とともに、杭打設工事の報告書が上がってくる。

 杭打ちが終わった敷地は、1メートル間隔で穴があき、その底には杭の頭が見える。
ちょっと月面のクレーターのようで、シュールな景色である。
さんが現場に行ったのは、この時だったらしく、ブログに写真がのっている。
まだ地面の中の工事だから、現場の風景には変化がない。

 
 地盤改良の杭工事が終わると、いよいよ建物の位置を正確に決める。
遣り方といって、建物から60センチくらい離して、まわりに木の杭と細い板(=貫)で囲うのだ。

 現場調査の時に、周囲の位置関係を確認していたが、今度はより正確に確認する。
すると、道路と敷地の高低差は、3メートルより8センチ高いことがわかった。
高低差が3メートルであれば、道路面から1メートル上がりを、設計上の道路面とできる。
しかし、高低差が3.08メートルだと、道路面から1.04メートル上がりが、設計上の道路面になる。
設計上の道路面が 4センチ上がることによって、建物のてっぺんが道路斜線に、1センチぶつかってしまうようだ。
そこで建物を道路から、あと5センチ離すことにした。

 また東西方向では、建物の位置を、もう5センチばかり西に寄せることができそうだ。
階段際の擁壁に 2センチかぶるが、擁壁の上にはスタイロフォームを敷いて、擁壁には荷重をかけないようにする。
これで北側斜線が緩くなるので、建物をもう少し高くできそうである。
計算してみると、あと10センチ高くしても大丈夫である。

 さんに了承を求めて、<配置の変更とそれに伴う建物高さの変更>ということで、建築確認の変更届をだすことにする。
高さを低くする変更は、軽微な変更として手数料は半額だが、高くする変更は確認手数料と同じである。
だから、この変更届では確認手数料と同じ2万円とられるが、2万円で10センチ高くできるなら、高くしたほうが良いと思う。

 基礎を施工するが忙しくて、すぐには現場に入れないというし、プレカットの施工図の承認もあるから、いくらか時間がある。
さすがに確認の変更は、それほど時間もかからないようだし、その間に図面を描き直して、確認の変更届けをだしておこう。

 CADは図面の変更には、じつに便利である。
手描きの時代だったら、配置を 5センチずらすだけでも、すべて書き直しになった。
CADなら移動する図形をライブにして、移動する距離を入れて<移動>とクリックするだけだ。
あとは、訂正する箇所の見落としがないように、再チェックする。
1ヶ所を直すと、図面のあちこちに影響があるので、これが結構大変である。

 すでに一度、確認をとっているので、基礎工事くらいなら進めていても良いだろう。
台風がきて天気が落ち着かない。
11月の初めから、基礎のための地面の掘削(=根伐り)にはいることになる。
 
 (2009.11.2)

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